余りにお手軽過ぎる、今年のうちの館のハロウィンのこと
万聖節である。
昨今は、お月見とクリスマスの中間に存在する貴重な行事として、お菓子業界を筆頭に結構PRされ、随分と知名度もアップして来ているが、まだまだピンと来ない部分もある。
後にも先にもただ一度、私が小さい子たちの「Trick or Treat!!」の声を耳にしたのは、カトリック系の学校の図書館に派遣されていた時であった。中学部・高等部共通の図書館で、10月31日だということもすっかり忘れ果てて入力作業をしていた所、午後の3時過ぎくらいであったか、思い思いに仮装を凝らした小学部の子どもたちが、実に楽しげに「Trick or Treat!!」と、やって来た。館の責任者でいらっしゃった方が、はっとして「ごめん!すっかり忘れてた。お菓子、ご用意してないの。ごめんね。また来年ね」と優しく謝られると、一団は別に「悪戯」もせずに去って行った。しまったなぁ。例え飴の一個ずつでも用意しておけば良かったなぁ……と、内心反省していると、館の方々も同じことを口にして残念がっておられた。宗教を抜きにしても、行事を口実に、大人と子どもの間で「ちょっとした非日常のコミュニケーション」を図れる良い機会であったかも知れないのに……。翌年の作業は短大部の図書館に移ったので、流石に小学部の子らはやって来なかった。
さて、宗教とも何ら関わりないうちの館のハロウィンはと言えば……。例年は、利用者に季節感を感じて貰うべく、半月ほど前から寄せ集めのハロウィン小物(魔女姿のペコちゃん人形とか、かぼちゃ型の飴の容器とか)をカウンターに飾る程度なのであるが、今年はそれに加えて、特に館員全員に「キャンディの詰め合わせ」を振る舞った――と言えば聞こえは良いが、何のことはない。給湯室に余り返る「飴ちゃん」群を掻き集め、これを館員の頭数で割ってジッパー付きの小さいポリ袋に詰め、ハロウィン柄のシールを切り分けて中に入れ、「一人一個ノルマ!!」と、半ば押しつけ気味に配り歩いたのである。
元はと言えば、皆が「ミルキーのメロン味が出ました!」「リラックマの喉飴があったよ~」「北海道のハッカ飴買って来た☆」――等と、袋ごと給湯室に置いては「自由に食べてね~」を繰り返すもので、やがて――賞味期限直前の飴が相当量、貯まることになるのを、何とか食べられるうちに……と考えた、苦肉の処理策である。「そんなことに利用するな~」と、西洋お化けらに怒られそうな所業であった……。






















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