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2009年7月29日 (水)

MIQさんの新譜『哀 戦士 トリビュート』を聞いて・前

 去る22日、CD「GUNDAM 30th ANNIVERSARY I, Senshi ~哀 戦士 トリビュート」が発売された。劇場版第2作『機動戦士ガンダム2 哀戦士』(1981.7.11.公開)の主題歌「哀戦士」を、6人の歌手がそれぞれに歌う全6曲を収録したアルバムである。
 このアルバムで、MIQさんが文字通り紅一点で「哀戦士」を歌っておられる。“MIQueen”Vol.3 のステージで告知して下さって以来、期待一杯に待ち焦がれていただけに、漸く入手して聞くことが出来る嬉しさには、もう一入のものがある。劇場版第2作の『ガンダム』と言えば、有名な「マ」事件も含めて塩沢さんに関わり深い作品でもあり、その主題歌をあのMIQさんが歌われると知って、どれほど感激したことか知れない。
 実は、劇場版3部作の主題歌のうち、「砂の十字架」と「めぐりあい」の2曲は、公開当時にラジオ番組で流れた際、他のアニメソング同様にカセットテープに録って聞いて覚えたのだが、この「哀戦士」だけは何故か録り損ない、長い間、どんな曲なのかも知らなかった。本編が深夜にTV放映された際に、初めて聞いて「何や、早口言葉みたいな歌やなぁ……」と感じた記憶が唯一ある程度である。また、9年前に出た劇場版の「特別版」DVDは、アフレコが新録されたと聞いて臍を曲げて見なかったし、一昨年やっと発売されたオリジナル音声のDVD「劇場版メモリアルボックス」は、思い切って購入したものの、クレジットの確認等で部分的に再生した程度で、この「哀戦士」が流れる場面まではまだ見ていなかった。
 そのような――殆ど「初めて聞くのと変わらない状態」で、聞いてみたMIQさんの「哀戦士」は……如何なる贔屓目を抜きにしても、もう「素晴らしい」の一言に尽きる仕上がりであった。
 とにかく凄い迫力である。歌い始めから歌い終わりに至るまで、疲れを知らずフルパワーで駆け抜けるような、しかし、一節ごとに深い情感をじっくりと滲ませながら、歌詞にある全ての言葉の持つ心を丁寧に引き出しつつ、更なる魅力さえ増し加えて全力で歌い上げる――今の斯界に於いて、こんな歌い方が出来る人は、まずMIQさんの他にあるまい。元々の歌詞自体、男性が歌っても女性が歌っても違和感のないものであるように思うが、しかし、余程の実力を持つ人でなければ、曲自体の持つパワーに負けてしまいそうな曲であるから、これは何ともぴったりの人選であると言えるだろう。

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