八度目の五月十日に寄せて
今年は一日中、雨であった。しかも、気温が一気に下がってただならぬ肌寒さに見舞われ、例年のこの日とは少し異なる趣の一日となった。
土曜出勤に当たっていたので、いつも通りに起床して、今年は黒ではなく薄紫のサマーセーターを着て、その上から、これは例年と変わりなくイニシャルのペンダントを着けて……。出勤途中、電車の中からファン仲間の一人に「5月10日ですね……」のメールを送ると、全く入れ違いに「5月10日ですね……」のメールが送られて来た。
昨年の今日、「今年は少しばかり、これまでとは異なるある種の“変化”を、ごく僅かではあるけれども、自分の中に感じることが出来るような気がする」――と書いたが、それから一年が経過した今年の今日は……実は、少し前までは、今年も昨年と殆ど変わらない心のままで、迎えることになるようだな……と、漠然と考えていたのだが、それが、そうではなくなった。
今年は――思いもよらず急激に訪れた、これまでになく大きな“変化”を、少しばかり戸惑いや驚きに似た思いを覚えつつも、自分の中に確かに感じている。無論、そこに至るまでには、8年(2922日)という時間の経過によってもたらされたある種の効果、多くの方に支えられつつ少しずつ懸命に進み続けて来た結果によるもの、昨年くらいから多少は積極的にあれやこれやと新しいことを始めたり試したりして来た、その成果のようなものも、少なからずあるのだと思う。
しかし、この、いきなりの大きな心の変化には、自分でも本当に驚いている。
それは、つい3日前の夕方のことである。遅番勤務の6時過ぎ頃から、突然、何かがふつっと切れてしまったように、涙が止まらなくなったのである。帰宅途中の電車内でも路上でも、帰宅してパソコンに向かっても……ぼろぼろと溢れ落ちる涙を、どうしても止めることが出来ない。あんなに泣いたのは、伯母を亡くした時以来である。まるで、この8年の間、堪えに堪えて来た涙が、堰を切って吹き出て来たような……8年越しに凝り切っていた心が、急速にほぐれて緩んでしまったような……そんな感じである。
ここまで大きな変化を唐突に私にもたらしたものは……矢張り、MIQさんのライブであるとしか考えられない。これは、物凄いことである。
8年目のこの日を、このような心で迎えることが出来ようとは……正直、思ってもみなかった。
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