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2005年3月 7日 (月)

今更ながら……『ルパン三世』のキャスト変更に思うこと・続

 それにしても、私が最も驚いたのは、この件で原作者が山田さんに「怒鳴られた」という所である。そう言えば、『風魔…』公開よりもずっと以前に「山田さんらは『ルパン三世』に関しては "絵が完全に出来上がっていなければ絶対にアフレコに応じない" という信条を通しておられるそうだ」という話を、別の知人から聞いたことがある。今思えばこれは、山田さんらがこの作品や登場人物に対して、どれだけ深い愛着と熱い意気込みとを持って仕事に臨んでおられたか、という証拠でもあろう。また、原作者や監督といった諸氏は、我々の想像以上に、声優さんらに対して強い立場にあるらしいし、事実、それを証明するような幾つかの事件も耳にしている。原作者が主演声優に「怒鳴られ」るというのは、このアニメがそれだけ「余程に特別」な作品であることを物語っていると言えるだろう。にも関わらず、そうした方々の頭越しに企画を進め、固定ファンの心理や価値観を読み抜くことが出来ず、結果、『風魔…』をあのようにしてしまったスタッフ諸氏の責任は、決して軽くはない筈である。
 そうして、改めて、新キャストの方々がお気の毒に思われてならない。ファンの評価だの興業成績だのと言う以前に、そもそもが「大先輩である山田さんらに話の通っていないお仕事」であったとは……。知人は重ねて「矢張り一部スタッフの暴走やね。当時から、私はおかしいと思ってた。スタッフのコメントが両極端(力入り過ぎな人と、淡々とした人と)やったから。それ以前の作品は、役者や制作側との一体感が有った。だから新キャストは、旧配役に了解云々以前に、さぞや苦労しはったやろうと思ってた。今や公然の事実だし、皆さん大人やから私らが思う程、引きずってはらへんと思うけどね」と言っていたが、何とも複雑な気分である。
 作品そのものの公平な評価、出演者の仕事の純粋な評価というものは、こうした「余程に特別」な作品の場合、特に難しいものになってしまうような気がする。いつも思うのだが、もしも『カリオストロの城』が新キャストで、『風魔一族の陰謀』が旧キャストで公開されていた場合、興行成績やファン評価は一体、どのような数字となって表われたのだろうか。将来、何の裏事情も知らない未来のファンが、ごく普通のシリーズ物として作品自体を見比べた時、この『風魔…』は、そして新キャストは、一体どのように評されるのだろう……。

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